岩手医科大学産婦人科学講座

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医局の日々のこと

はじめまして。新入局員の武蔵実久です。
もともとは宮城県に住んでおりましたが、転居に伴いこちらの医局に入局させていただきました。

2024年6月29日(土)盛岡グランドホテルにて開催された2024年度岩手医科大学医
学部産婦人科学教室同門会総会・学術講演会・新入歓迎会にてご挨拶させていただきました。新入歓迎会からの参加でしたが、たくさんの先生方とお話させていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。

今回は最近の日常についておはなししたいと思います。
私はいま大学病院の勤務なのですが、周産期、腫瘍、不妊・内分泌のチームに数か月毎にローテートしています。7月までは不妊・内分泌、8月からは腫瘍チームに配属されています。不妊・内分泌は経験できる施設も限られているので、不妊治療について勉強になることがたくさんありました。手術もたくさんあるので、腹腔鏡や子宮鏡やロボット手術などなど、スキルアップできました。腫瘍チームでは、まだ1か月なのでやっと慣れてきたところです。毎日病棟業務に追われる日々ですが、上の先生に助けられながら楽しく頑張ってます。


医局に入って思うことは、先生方がみんなとても優しいです。なにかがあっても上の先生から下の先生までみんなで頑張ろう、という感じがあってとてもいいなと思ってます。そういうところが医局の雰囲気にでるのでしょうか、楽しい医局だと思います。私的衝撃的だったのは外勤先の遠さです。正直、岩手県の広さをなめてました。1時間以内で着く外勤先は近いほうなんですね。これからいろんな病院も行ってみたいなと思います。
まだまだ未熟者ですが、頑張っていきます。これからどうぞよろしくお願いいたします。

第18回産婦人科サマースクール~10年後、きっとキミはこの夏を思い出す~
去る8月24日、25日に第18回産婦人科サマースクール~10年後、きっとキミはこの夏を思い出す~に参加してまいりました!
 サマースクールは医学部5、6年生、初期研修医1年目までが対象のハンズオンセミナーで、今年度はアートホテル大阪で開催されました。
 今年はなんと過去最多の329名が全国から集まりました。岩手医大からも産婦人科に興味を持ってくれている学生11名と、岩手医大出身の1年次研修医2名が参加してくれました。台風にも大雨にも(ほぼ)かぶらないという奇跡的な開催でした。
 参加者は5~6人のグループに分かれ、1日目は胎児超音波、分娩シミュレーション、臨床推論、2日目は外科手技、腹腔鏡手技を行いました。
 超音波実習は胎児ファントムを用いて胎児推定体重計測や3D4Dエコー体験を行ってもらいました。我々の必須武器の一つである超音波断層法。学生が多い参加者の中には超音波の機械自体を触ったことがないという方も多く、プローブの持ち方やボタンの操作から指導しました。超音波の自分で赤ちゃんの体重を出せたとき、3D4Dで赤ちゃんの顔がうまく見えたときの歓声に思わずほっこり。研修医はさすが実践しているだけある習熟度の方もいました。ただし「エコー中に赤ちゃんが動くんですよね…?」と気づく方もおり、先を見据えていて大変すばらしいと思いました。
 分娩シミュレーション実習はシミュレーターを使用して内診や分娩介助を体験してもらいました。内診は病院実習ではなかなか体験させてあげられないので、今回でいくらかイメージがつくようになっていれば幸いです。分娩介助は児頭を押し出す妊婦役、児を誘導する医師役、会陰保護と補助の助産師役にそれぞれ順に扮しておこないました。「子宮口全開大です!」「発露です!」「まだだよ」「うまれた!」「おめでとう~!」と大変な盛り上がりでした。「はじめて回旋のイメージができました」と言ってくれる参加者もいて、勉強の一助になれたのであれば幸いです。「(赤ちゃんの人形を)手で押し出すのでも大変なのに、妊婦さんは腹圧で自分の股から産むんですか…⁉」いいところに気が付きましたね、そうなんです。妊婦さんは偉大なのです。最後は吸引分娩の実習もおこない、当方の担当班では合計15人が生まれました。最も産科らしい実習だったかもしれません。
 臨床推論は実際のTV番組のオマージュで「ドクターGyne」と題し、再現VTRならぬいらすとやアニメーション(+チューターによる弁舌)で実際の症例を想定しながら臨床クイズに挑戦しました。医師国家試験の臨床問題によせて作問しましたが、「すべて選べ」が難易度を引き上げており、国家試験を突破した1年次研修医でも正解にたどり着くのは容易ではなかったようです。一方でものすごい知識量の参加者もおり、「2023年度ガイドラインでは…」と大変頼もしい様子でした。あなたはもう私の代わりに産婦人科医やっていけます。班員みんなで相談したりお助けツールを使ったり、正解、あるいは惜しかった班でも本物のクイズ番組さながらに盛り上がりました。症例は一人の女性の連続した問題で、腫瘍、不妊治療、周産期、女性ヘルスケアと、4分野すべての要素を取り入れていました。「女性の一生をみるというのはこういうことなんだと思って感動しました!」そう言ってもらえて報われる思いです。
 二日目は班が変わり、医学生班と1年次研修医班にそれぞれ分かれての実習となりました。外科手技では結紮の手結びと機械結びを行いました。私の担当班は1年次研修医で、外科系を回ってこられた方も多く、ほぼ手慣れた様子でした。産婦人科はまだ回っていない方も多いようでした。「いまの方手結びどうやったんですか?」「親指と人差し指で…?糸をまわす…?」わかります。ほかの外科系と結び方違いますよね。特に手結びは差異が大きいようん感じます。「つぎ産婦人科を回るのでマスターしたいです!」と意欲たっぷりに練習に励んでいました。機械結びでは単結紮縫合のほか、垂直マットレス縫合の指導も行いましたが、みんな器用にきれいに縫合できるようになっていました。ぜひ産婦人科を回った際にその成果を発揮してきてほしいです。
 腹腔鏡手技はドライボックスを使用し、「ラパロ運動会」と題して様々な課題に取り組んでもらいました。ものを目的の場所に運んだり、腹腔内の限られたスペースで長めの糸を扱ったりなど、普段なかなか練習しない操作です。「鉗子が邪魔でつかめない」「左右持ち替えてみるのは?」「自分(助手)が持ちますよ!」と工夫を凝らして課題に取り組んでいました。特に助手と協調して組織に見立てたガーゼを切る課題では「息を合わせてテンションをかけたり術者のやりたい行動を考えたりするのがすごく勉強になりました」と学びを得た感想をもらえました。最後にはチームワークが肝要な班対抗課題リレーに一丸となって挑み、白熱した戦いとなりました。
 ハンズオンのほかにもコロナ禍以降初の懇親会や昼企画、フリートーク(質問、相談会)などをおこない、大変充実した2日間になってくれたかなと思います。開催後のアンケートではネガティブな意見は一つもなかったようで、自慢したいくらい最高の経験となったと言ってくれる方もいたようです。産婦人科の魅力発見の一助にでもなれていたら幸いです。今回参加していただいた方々、企画にご指導いただいた先生方、物品協力や協賛いただいた大学、企業の方々、本当にありがとうございました。
 10年後、きっとキミは、そして私も。この夏を思い出す。
文責:菊池琴佳
杉山前教授が日本婦人科腫瘍学会名誉会員に選出されました

7/18から鹿児島で開催中の日本婦人科腫瘍学会にて、

当医局前教授の杉山徹先生が、日本婦人科腫瘍学会名誉会員に選出されました。

おめでとうございます!

 


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